血圧値血糖値
LDL-コレステロール値
上昇が意味すること


同じ生活を続けていてはダメ!
今のうちに生活習慣を見直しましょう

血圧、血糖値、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)値が高くなってきたということは、これまでの生活習慣がからだによくないものだったことが考えられます。たとえ薬で一時的に正常な数値に戻せたとしても、同じ生活を続けていれば、再び健康状態は悪くなってしまいます。

動脈硬化が進んだり、末梢にある細い血管が詰まったりしても、すぐに症状となって現れるわけではありません。今のうちに生活習慣を見直しましょう。

運動療法と食事療法と禁煙

高血圧・糖尿病・脂質異常症と診断された場合に治療の基本となるのは、
運動療法・食事療法・禁煙
次に、薬物療法です。

まずは生活習慣を改善する“意識”が必要です。

心臓と腎臓の負担を軽くする食事は、第一に減塩です。炭水化物、脂質、たんぱく質などは重要な栄養素ですが、
摂り過ぎは肥満を招き、さまざまな病気の原因になります。

原因の可能性となるもの8)

原因の可能性となるもの
  1. 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書[https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html]2023年11月参照

心臓腎臓の負担を軽くする食事は、第一に減塩

減塩

健康な日本人の目標とすべき1日の食塩摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満9)
高血圧や慢性腎臓病(CKD)の方では、1日6g未満9)とします(小さじ1杯が約6g)。
だし汁、コショウなどの香辛料、果汁や酢などを上手に使って、減塩を心がけましょう。
特に、市販の顆粒だしやポン酢などには塩分の含まれているものが多いので要注意です。

栄養成分表示の例

野菜や果物を積極的に摂る

ほうれん草とわかめ

腎臓は、体内のカリウムの濃度が高いとナトリウムをたくさん排泄する機能をもっています。そのため、カリウムを多めに摂ることで減塩と同じ効果があります。カリウムは野菜や果物に多く含まれていますので、積極的に摂るよう心がけましょう。

ただし、高カリウム血症を指摘されている方は注意が必要です。主治医の指示に従いましょう。

アルコールはほどほどに

過度の飲酒は、高血圧の原因となることがわかっています。飲酒習慣のある方は、週1日以上、休肝日を設けるようにしましょう。

アルコールはほどほどに

食事・嗜好品

肥満に注意

肥満に注意

肥満になると血圧は高くなります。原因となる過食を防ぐため、常に腹八分を心がけてください。
できれば毎日体重を確認するようにしましょう。

高齢者は、特にたんぱく質を
多めに摂る

高齢になると、筋肉量や骨量は減っていきます。筋肉量が減少すると転倒しやすくなり、骨量が減少すると骨折しやすくなります。また、血液中のたんぱく質が減ると、免疫力が低下して風邪などの感染症にかかりやすくなります。また、認知機能の低下を招く場合があります。ただし、たんぱく質は摂り過ぎると腎臓に負担がかかってしまうことがある10)ため、摂取量については主治医に相談しましょう。

チーズと豆腐

タバコは吸わない・禁煙する

タバコは吸わないまたは禁煙する

喫煙は健康のすべてに悪影響を及ぼします。喫煙者は禁煙しましょう。

注意

すでに何らかの理由で医療機関を受診している方は、必ず主治医の了承を得てから食事療法をはじめるようにしてください。

  1. 厚生労働省 e-ヘルスネット, 由田克士「栄養・食生活と高血圧」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-002.html(2023年11月参照)
  2. 監修:日本腎臓学会, 編集:腎疾患重症化予防実践事業生活・食事指導マニュアル改訂委員会, 医師・コメディカルのための慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル, 東京医学社, 2015.

運動11)

健康を維持するには、運動を習慣にすることが効果的です。有酸素能力・筋力・柔軟性など、体力要素をバランスよく高めるために、有酸素運動、レジスタンス運動、ストレッチなど、さまざまな種目を取り入れるよう心がけましょう。

通院している方は、必ず主治医の指示を受けてからはじめましょう。

参考お勧めの運動

有酸素運動
ウォーキング(速歩)、軽いジョギング、水中運動、自転車、
その他レクリエーションスポーツなど。
レジスタンス運動
(標的とする筋肉に抵抗をかける動作を繰り返す運動)
腹筋、ダンベル、腕立て伏せ、スクワットなど。
10~15回程度を1~3セット、無理のない範囲で行う。
ストレッチ
最低20秒間、伸ばす部位を意識しながら、痛みはなく気持ちいい程度に筋肉や腱を伸ばす。
呼吸を止めないように意識しながら行う。

正しい生活習慣を続ける工夫

生活習慣の改善を長続きさせるのは難しいものです。

年齢を重ねても健康で過ごすためには、日々の努力が欠かせません。そのためには、「運動が嫌い」、「食べ過ぎてしまう」、「間食が多い」など、自分の弱いところを意識して目標を決めるとよいでしょう。毎日の状況を簡単に記録すれば、モチベーションアップにつなげることができます。

運動をする必要を理解しておくと、継続につながります

  • 11)厚生労働省 e-ヘルスネット, 真田樹義「運動プログラム作成のための原理原則」を参考に作成
    https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-001.html(2023年11月参照)

健康診断は日頃の自分と向き合う機会

検査値異常の意味を知って生活習慣の改善に役立てましょう。心臓と腎臓は見えないところでつながっているため、心臓の機能が低下すると腎臓の機能も低下します。検査値を意識して改善に努めれば、病気の進行を遅らせることができます。

セルフチェック10,12)のススメ

セルフチェックのための冊子をご用意しました。
ぜひご活用ください。

こんなサインを見逃さないで!!検査値を意識してみてください

動いた時の息切れ、動悸
最近、階段や坂道をのぼるとすぐに息切れや動悸がする。
(動悸は心拍数増加のサイン)
夜間の息切れ、咳
布団に入ってから2~3時間すると、息苦しさを感じたり、咳込んだりして目が覚めるが、上半身を起こすと息苦しさが少し楽になる。
足のむくみ
朝起きた時に、すね、足首、足の甲を指で押すと、へこみ、痕がついてなかなか戻らない。
1~2日間で体重が2kg以上増加
体重が短期間で増加した。
からだがだるくて、
何もやる気が起こらない
倦怠感、食欲不振や便秘などの体調不良が続く。

高血圧がある

糖尿病がある

血清脂質値(コレステロールなど)に異常がある

健康診断で尿たんぱくがみつかったことがある

これらは心臓腎臓SOSかもしれません。
気になるサインを感じたら、
ためらわずにお医者さんに相談しましょう!!

  • 10)監修:日本腎臓学会, 編集:腎疾患重症化予防実践事業生活・食事指導マニュアル改訂委員会, 医師・コメディカルのための慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル, 東京医学社, 2015. を参考に作成
  • 12)日本循環器学会「心不全セルフチェックシート」 を参考に作成